ビルの狭間にどっしりと構えるのは
紫雲山頂法寺(六角堂)
”六角堂”と呼ばれる通り、六角形のお堂があるお寺。
そして西国三十三箇所第十八番札所でもあります。

六角堂は霊験を称えた記録や説話が多く残っており、
聖徳太子が沐浴したという池跡やら
嵯峨天皇がお后と出会った「縁結びの柳」、
新しいモノでも、願い事をヒトツに絞れば叶えてくれるという
「一言願い地蔵」さんだとか
面白いモノが密集しております。
境内の広さに対する見ドコロの数を算出したら
高濃度が期待出来そう。
ここを訪れようと思ったのも
実はおみくじを買いたかったからでして、
六角堂のおみくじもお人形付きなのです。


丸々とした素焼きの 幸福鳩みくじ
青い翼と赤い目の白い鳩が、
とまり木を掴むようにおみくじに載っています。
鳩が運んできたお告げは”中吉”でしたが
悪いコトは書いてなかったので
良しとしましょう。
行って見たいお庭があるんだ、と
友人のたっての願いで訪れたのは
東本願寺別院渉成園(枳殻邸)

入り口でミニ写真集ともいえるような
カラー写真たっぷりのパンフレットを頂きました。
パンフによると、
この渉成園は源融が作らせた
六条河原院苑池の遺跡を
江戸時代に石川丈山が作庭したのだとか。
源融と云えば、源氏物語の光源氏のモデルといわれるお方、
そして光源氏は物語の中で六条院と呼ばれる邸宅に暮らしていました。
ここが源氏物語のモデル地か?
そう思いながら散策すれば
楽しさもさらに増量。

足音を聞きつけて
池の鯉達も岸へ集まって来ます。
水面に映る長いモノに気付いて遠くを見やると
蝋燭の様な白い京都タワーが見えました。
静かな緑の公園と無機質なタワー、
意外にも和む景色。


池の奥に生えた大きな樹が不自然に揺れていると思ったら、
樹上に数羽のアオサギの姿が見えるではありませんか。
どうやらその樹にはサギの巣があるようなのです。
壁の向こうはバス通り、
京都駅から10分程度の距離なのに
サギも暮らせる程に豊かで静かな庭園の存在は驚きでした。
最後は 晴明神社へ
安倍晴明亡き後に一条天皇の命にて
平安京の鬼門にあった晴明の屋敷跡に創建されたという神社。
私は昼なお暗くうっそうとした神社を想像していたのですが
そこにあったのは修学旅行生達の声で賑わう
こざっぱりとして明るい神社でした。

随所にあしらわれる五芒星。
この星紋は晴明桔梗ともいわれるもので、
晴明が創った独特の神紋なのだとか。


晴明神社の公式HPを読むと、
「当社の神紋は晴明桔梗ともいわれ、 晴明公の創られた独特のもので
陰陽道に用いられる祈祷呪符の一つです。(中略)
西欧諸国にもこれが広まりギリシャではペンタグランマと称され、
各国の軍隊はこの星を弾丸除けと信じ使用したそうです。」 と
あくまで晴明発の姿勢。
でもギリシャのペンタグランマといえば
紀元前6世紀にピタゴラス一派が美しい数学的正五角形を作図出来る事を誇りとして
星型(ペンタグランマ)の徽章を胸につけていたというではありませんか。
どちらが先なのか? なんて野暮なコトは云わずに
遠く離れた土地でも同じ形が尊ばれていた事を
神秘と捉えることにしましょう。
境内に設置された像や井戸
近年に寄贈されたり作り替えたのであろう、
それらの新しさがやけに目に付きます。
晴明がらみのお土産も充実しているし、
人気の程がうかがえるけれど
どこかテーマーパークの様な雰囲気を感じてしまう。
寺社の数も多い都市なら、その在り方も多様化するのか?
京都・奈良の寺社めぐり、
普段なら目が覚めないような時間から動き出して
めいっぱい初夏の空気と歴史の香りを吸ってきました。
古都は、見れば見る程その深さが見えてしまい
もっともっと知りたくなります、
いつも自分の知識の浅さを思い知らされてしまう。
また行きたい、そして行くなら
もっと勉強してから向かわねば・・・と楽しみに思うのでした。

